雪解けとアガパンサス 1巻 感想

すっかりバイクウェアブログと化している当ブログですが読書感想文を投稿します。Twitterに書くには長くなるし、ブログがあるんだからここに書くのがちょうど良いかなと。

 

購入の経緯

漫画「雪解けとアガパンサス」の作者であるなうちさんのことを知ったのは、3月18日とついこの間のこと。Twitterのおすすめタブを眺めていたら、なうちさんの「高音さんと嵐ちゃん」の次の投稿が流れてきました。

 

嵐ちゃんの嫉妬の笑顔があまりにも可愛らしくて気になってしまい、過去の投稿を漁ったりPixivを漁ったりして「おもしろーい、かわいー」と楽しんでいるうちに、「雪解けとアガパンサス」の存在を知りました。3月25日に単行本が発売されることを記念して(かな?)、ニコニコ漫画にて全話掲載されていたので読んでみたところ、「これもいいじゃん!」となったので購入を決めました。基本的に本は電子で買うのですが、アニメイトで買うとミニ色紙がついてくるということで、まあ家から近いしいっちょ行ってみますかと、十数年ぶりにアニメイトに行って紙で買いました。結局、電子でも買いましたが。

 

感想

女子校で「王子」ともてはやされるほどの美貌と実力を兼ね備えた日向夏月が、無邪気な笑顔を見せるポジティブ転校生・呉竹春(しゅん)と出会って……という王道的な設定・展開の百合漫画です。王道の良さをまざまざと見せつけてくれます。

簡単にあらすじを書くと、日向夏月は高嶺の花扱いされてしまって、誰もまともに会話をしてくれず、強い孤独を抱えています。でもそんな事情を知らない転校生の呉竹春は対等に接してくれて、その可愛らしい笑顔に心ときめき、凍てついた日向の心が解かされて……といった内容。

日向は頭はいいし顔はいいし、自然と王子様ムーブをしてしまって失神者を出してしまうような子だけど、自分の名前にネガティブな感情を抱いてたり、悪い意味で人との距離感がわかってなかったりと負の面が描かれてて、人間らしくていいですね。
春は春で、とにかくポジティブに見えるけど、どこか影がありそうな感じ。まったくないのかもしれないけど。我慢しがちな性格だと思うので、いつか爆発しちゃうんじゃないかなという気がしています。

1巻にして結構距離を詰めてるとは思うんですが、このスピード感が心地良いですね。導入の巻としては完璧だと思います。書き下ろしの話も可愛くて良かった。「帰り道」では日向が全然喋れてなくて笑えます。春ちゃんが勝手に喋ってくれるタイプの子で良かった。今後は、日向や春が自身の感情にどう向き合っていくのかが楽しみです。生徒会長が導いてやってくれ……。日向は春ちゃんにがっつり振り回されてくれ……。次巻も期待です。

ユリのような花を咲かせるアガパンサス花言葉は「恋の訪れ」「ラブレター」、開花時期は初と、お洒落で狙い澄まされたタイトルですね。

 

来月には「高音さんと嵐ちゃん」のまとめ本がフルカラーの豪華仕様で発売されるのでこちらも楽しみ。たかあらは毎日更新なのに雪アガの連載もあるし、2冊分の単行本作業もある上に、購入特典用や販促用のイラストも描いたりと、恐ろしく多忙であろうことが容易に想像できます。なうち先生、ご自愛ください。